日銀の役割とは?
こんにちは!
SPOONの中込です。
10連休もあっという間に終わってしまいましたね。皆さんはお出かけされたでしょうか?ずっとお仕事をされていた方もいらっしゃると思いますが、やはり10日間も休みが続いてしまうと、なかなか明けの再スタートが難しくなってしまいますが、とりあえず連休明けはブログの更新からスタートして行きます。
さて、今回は日銀の役割について解説していこうと思います。経済関係のニュースに必ずと言っていいくらい登場する「日銀」ですが、一体普通の銀行と何が違うのか?どんなことをやっているのか?ご存じない方もいらっしゃるのではないでしょうか。日銀には大きく分けて4つの役割がありますので、順を追って解説していきます。
私たち個人は日銀に口座を開設することはできません。また、日銀から住宅ローンや自動車ローンを借りることもできません。
日銀は個人のための銀行ではなく、一つ目の役割として銀行のための銀行として機能しています。
皆さんがよく利用される銀行は、皆さんから預かった預金の一部を日銀に預けなければいけません。これを準備預金制度というのですが、皆さんからの預金引き出しに対応できなくなってしまわないよう、各金融機関は日銀に預けて備えを行っているという訳です。
2016年にマイナス金利政策が導入されました。「マイナス金利」のニュースは大きく報道されましたので、皆さんもご存知だと思いますが、預けて利息がもらえるどころか、逆に払わないといけなくなってしまう状態になりました。
このマイナス金利が適用されたのが、先ほどお話した、銀行が日銀に預けている口座(日銀当座預金)となります。すべての日銀当座がマイナス金利となったわけではなく、ごく一部の任意で預けている部分のみに適用されたものですが「預けておいて利息を払うくらいなら、一般の人や企業に貸した方がいい」と銀行が判断してくれることを狙って始まった政策です。2019年5月現在もこの政策は続いていますね。
銀行のための銀行という役割に続いて、2つ目は今お話した、金融政策を決めるという役割も日銀には存在します。市場の動向を見ながら、物価の安定とお金の価値の急変を避けるため、様々な政策を行っています。すべてを紹介することは出来ませんが、直近では金融政策決定会合(日銀の偉い人が集まって金融政策を話し合う会議)で、今現在行っている強力な金融緩和を続けて行く方針が決定しました。マイナス金利政策もその一つです。
次に日銀の大きな役割として、お札の発行があります。
お手元にあるお札を見ていただくと、日本銀行券と書いてあります。実際に印刷しているところは国立印刷局というところですが、発行は日本銀行です。
貨幣(硬貨)は政府が発行しているので独立行政法人造幣局というところで製造され、日銀へ公布されます。貨幣は日銀に来た時点で発行されたことになりますが、紙幣の場合は国立印刷局で製造された後、日銀が印刷代を支払って納品されます。その後、金融機関から先ほどの日銀当座へ払い戻しがあり、日銀から金融機関へ送り出された時点で発行となります。
ちなみに、お札にも耐用年数があり、一万円札は4~5年程度。五千円・千円札は1~2年程度だそうです。
最後に日銀の役割として政府の銀行としての役割があります。
皆さんが支払った国税や社会保険料は、一度日銀で受払された後、各省庁にまとめて送られます。日銀には代理店があり、皆さんが利用している普通の銀行や信金なども日銀の代理店です。
また、政府の銀行ということもあり、前回のブログで解説した国債発行に関する事務も日銀で行っています。ただし、日銀では国債発行のお手伝いのようなことは出来ますが、国債を直接引き受けることは原則できません。そのため、一度市場に出た国債を買ったり、売ったりして経済政策を進めています。
いかがだったでしょうか?
日銀の大きな役割4つについて解説してきました。
今回の記事を書くにあたり、日銀のHPをチェックしてみましたが、
日銀の目的とは「物価の安定を図る事」だそうです。
4月に様々な商品の値上げがありましたが、現在物価は少しずつ上がっています。物価が上がっているのに、手元に入るお金が変わらなければ生活は破綻してしまいます。皆さんはどうでしょうか?手元に入るお金が物価の上昇に合わせて増えているでしょうか?
政府と日銀は物価上昇目標の2%を引き下げていません。今後物価が上がっていくことはほぼ間違いない中で、今の生活を維持していくために、
私たちが出来ることは「借りるお金は固定化し、貯めるお金は変動」だと考えます。
まず出来ることから始めて頂ければ幸いです。
今回も最後までお読みいただきありがとうございました。