感染症と経済
こんにちは!
SPOONの中込です。
新型コロナウイルスにより緊急事態宣言が出されてしまいました。私自身としては、お客様からのご依頼がない限り、訪問活動等は控えさせて頂いております。また、セミナーの開催等は当面の間中止とさせていただきますので何卒ご理解の程よろしくお願いいたします。
こんな時だからこそ、学びの時間を多く取り、デマ等に惑わされず正しい情報を取り入れて頂きたいという思いから、今月のブログでは『感染症と経済』と題して、現在の新型コロナウイルス大流行と過去のスペイン風邪の時代を比較し、自身の命もそうですが、大切な資産も守るためどのように行動して行ったら良いか解説していきます。
このブログを書いている4月中旬で日本の感染者は7000人を超えてしまいました。先に述べた通り、政府も緊急事態宣言を出すこととなり、何とかGW明けまでには落ち着いてほしいですが、まだまだ先の見通しが立たないのも現状です。
こうなると、経済にも大きな影響が見られ、すでに日経平均は2月の同時期と比べると大幅に下落し、2万円を切ってしまいました。
「損をするのが嫌だから積立はやめたい」
そんなご相談を先日お電話で受けましたが、そう思ってしまうのも仕方ないのかもしれません。
しかし、積立に関してだけは生活が困窮しない限り継続することを強くお勧めします。積立対象の金融商品の価格が高い時も安い時も、毎回定額購入していくことが長期の資産形成では何より大切なことです。定額購入・分散・長期が資産形成の三原則と言われていますが、それは歴史も証明してくれています。
上のグラフをご覧ください。主要国のGDPを長期的に示したものです。GDPとは国内総生産という指標であり、細かい解説は省きますが、国の経済成長率とご理解いただければ結構です。
現在から102年前の1918年に目を移してみましょう。
今回のタイトルである『感染症と経済』の感染症。スペイン風邪が発生しています。その上第一次世界大戦まで勃発しています。スペイン風邪とは「風邪」と言う名前がついていますが、その正体はインフルエンザウイルスによるパンデミックです。スペイン風邪というのは俗称で、パンデミックですから世界中で大流行し、スペインだけが大きな被害を受けたわけではありませんし、スペインが発生源ということでもありません。当時は第一次世界大戦中ですので、戦場となった各国では情報統制が敷かれ、インフルエンザの大流行は報道されていませんでした。
しかし、中立国であったスペインでは大きく報じられたため、スペイン風邪と呼ばれるようになりました。
何しろ102年も前のことです。現在のような医療体制は確立しておらず、欧州では戦争中です。スペイン風邪は全地球規模で拡散し、我々人類に大きな被害をもたらしました。
1918年1月から1920年12月まで、世界で5億人が感染し、1億人が死亡しています。実に当時の正解人口の四分の一が感染してしまいました。アメリカでは50万人が死亡し、アメリカ人の平均年齢が12歳も低下し、日本では、当時の人口5500万人のうち2300万人が感染し、39万人が死亡しています。
時代背景も医療水準も異なるため、新型コロナウイルスと単純な比較はできませんが、スペイン風邪は人類滅亡一歩手前と言っても過言ではない状況だったのです。
一方で、経済はどうなったでしょうか?再び上記グラフをご覧ください。
戦争・感染症のダブルパンチを乗り越えて成長を続けています。何とか乗り越え成長を続けていた経済ですが、再び大きく落ち込む時がやってきます。
現在から75年前。1945年に第二次世界大戦の影響により大きく各国ともに下落しています。特に日本は敗戦国ですので大きくグラフは落ち込んでいます。
その後、高度経済成長を果たし、バブル崩壊、リーマンショック、東日本大震災、そして今回のコロナショックへと歴史は続いていきます。景気が悪い、日本経済終わった等と言われますが、確かに日本だけを見ると先行きは不安要素も含みます。
しかし、アメリカを見た場合多少の上下はあるにせよ第二次大戦以降、安定的に右肩上がりの成長を続けています。リーマンショックでの下落は記憶に新しいですが、すでにその下落分もコロナショックの前には回復していました。今回の新型コロナウイルスが経済に与える影響はとても大きいですが、いずれ終息するときはやってきます。先に述べた資産形成の三原則の一つである『分散』を使い、アメリカを始めとした他国へも投資していくことがいかに重要かお分かりいただけると思います。
新型コロナウイルスが経済へどのような影響を与えるか?来月の株価はどうなっているか?は誰にも正解がわかりません。今は確かに苦しい時です。東京でも一日の感染者数が100人を大きく超えている日が続いています。命を守る行動を取っていただくことは、最重要であり不要不急の外出は自粛するべきです。ただ、ご自身の資産形成は通常通り『定額購入』『分散』『長期』の原則を守り継続していただくことを強くお勧めします。一刻も早くパンデミックが終息することを願ってやみません。
本日も最後までお読みいただきありがとうございました。